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フロイド・メイウェザーjr VS サウル・カネロ・アルバレス [ボクシング]

WBA&WBC世界スーパーウェルター級王座統一戦[パンチ]

久しぶりに楽しみにしていた胸躍るカードがやってきた。

無敗の5階級制覇チャンピオンのフロイド・メイウェザーと激突するのは、メキシコの若き英雄、無敗の若武者サウル・アルバレス…まさに「ドリームマッチ」。

パッキャオが負けてメイウエザーに勝てる可能性を持っている選手はアルバレスだけになってしまった。

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ラスベガス・MGMグランド、リングアナウンサーがジミー・レノンjrでちょっと残念。

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36才のメイウエザーが捌き切るか、若いアルバレスのパワーが炸裂するか、スーパーマッチのゴングが鳴った。

1R
様子見気味のアルバレスに、メイウエザーは打っては真後ろに下がるを繰り返す。
手数でメイウエザー、リーチと出入りで手が実際の2倍長く見える感じ。
とにかくメイウエザーの動きの速さが凄くて、アルバレスのパンチが届きそうにない感じ。
10-9 メイウエザー

2R
アルバレスは開始直後からベタ足でメイウエザーを追いつめようとするが、動きの速いメイウエザーに軽くあしらわれるといった感じで、パンチが届かない。
アルバレスはパンチを溜めているからなのか、ジャブの切れ味も重そうに見えるが、ボクシングは相対的なスポーツなのでメイウエザーの動きが速すぎることによる錯覚だと思う。
細かい動きのメイウエザーに、若いアルバレスは猪突で突貫したいところだが…それをやってはリッキー・ハットンの二の舞で、メイウエザーはそれこそを待っているんだと思う。
打てる体勢のまま素早く下がってカウンターを狙っている、アルバレスのパンチは悉く見切られている。
10-9 メイウエザー

3R
序盤からメイウエザーのジャブが当たり出す。
アルバレスは何とかメイウエザーをロープに詰めようとするが、打とうとする寸前にメイウエザーのジャブが当たり、実際手を出した時には既にメイウエザーはそこに居ないという状態が続く…メイウエザーは完全に間合いを見切り、ペースも支配している。
10-9 メイウエザー

4R
アルバレス、クリンチでレフリーがストップ中にローブローを打って注意される。
メイウエザーのワンマンショー的色合いになりつつあるラウンドだった。
10-9 メイウエザー

5R
アルバレスが自分のボクシングが出来ないのでは無く、メイウエザーがアルバレスにボクシングをさせないというのが正しいと思う。
次第にアルバレスの表情から覇気が消えていく気がした。
10-9 メイウエザー

6R
苛立ちが隠せないアルバレス、中盤にクリンチの最中にジャンプして左肩をメイウエザーのアゴに当てるラフなシーンがあり注意されるも、肝心のパンチは虚しく空振りを続けた。
ラスト10秒、メイウエザーの目が一瞬倒しに掛かる獣の目になるがラウンド終了。
手数、有効打の数が違いすぎる。
10-9 メイウエザー

7R
アルバレスのガードを突き破ってメイウエザーのアッパー炸裂。
少し効いたアルバレスはコーナーに詰まる。
メイウエザーは一気に倒しに行かず、猫がネズミを弄ぶ感じで用心深くパンチを出し続ける。
終盤はメイウエザーがノーガードになり、速い動きでアルバレスのパンチを全部外した…メイウエザー凄すぎ。
10-9 メイウエザー

8R
コーナーでセコンドにハッパをかけられたんだろう、アルバレスが猛攻に打って出た。
捨て身でメイウエザーをロープに詰めるが、大半のパンチは悠々と受け流されていて、時々メイウエザーの放つジャブでアルバレスの頭がパンと突き上げられる。
有効打の数とパンチの正確さはメイウエザー。
10-9 メイウエザー

9R
アルバレス手数を多く出すが、恐らく一発も命中していないと思う。
全て紙一重でかわされている、まるでシャドー・ボクシング。
メイウエザーは2分辺りで一発ビッグパンチが炸裂。
10-9 メイウエザー

10R
アルバレスの右が遂に着弾したが、メイウエザー特に変化無し。
後は9Rのリプレイを見ているような感じ。
10-9 メイウエザー

11R
メイウエザーのワンマンショー。
アルバレスのパンチをヒラリヒラリとかわし、時々アルバレスの頭が上に突き上げられるので「ああ、メイウエザーのジャブが当たったんだ」と判る展開。
メイウエザーは8割は左手のジャブだけで戦っている。
老練なチャンピオンが若造に稽古をつけてやってるって流れで、余りの一方的な力量に盛り上がらない事夥しい。
10-9 メイウエザー

12R
結果大した見せ場も無いまま、地味な試合は終了した。
メイウエザーは全盛期の万全の状態に仕上げて来たと思う…陣営には不仲で分かれていた父親も戻っているし、体調も良さそう。
そんなメイウエザーに「負けないボクシング」をされたというのが感想かな。
10-9 メイウエザー

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ずーっと、ず~~っとこんな感じだった

ということで、清銀の採点はフルマークでメイウエザーの勝ち。
アルバレスにやれるラウンドはなかったと思うし、実際パンチは当たってないし、稀に当たったのもダメージを与えていない。

アルバレスがメイウエザーの顎に当てる事が出来たのは、唯一6Rの右肩だけだったと思う。

しかしジャッジの採点ではドローというのもいて驚いた。
つまり、この試合でアルバレスの商品価値を落としたく無いと思う側からの事情なんだろう。
これから稼いで貰うスーパースターにケチは付けられない…こういうのや亀田式とか井岡式とかWBAチャンピオン量産とかがあるので、ボクシングが心底好きになれない。

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ドローのジャッジがいたことに驚くメイウエザー

試合途中からメイウエザーに勝てるとすればどんなボクシングか?と思いながら見ていたけど、ちょっと思い付かない。
この試合ではアルバレスのパンチの不正確さが目立ったが、それは相手がメイウエザーだったから…アルバレスは全く自分のボクシングをさせて貰えなかった。

メキシコの若き英雄を軽くさばき切った天才メイウエザーは、これから何処へ向かうんだろうか?

メイウエザーの攻略法が思い浮かばない…だからパウンドフォーパウンドなのだ。