プール

子供の頃の記憶

梅雨明けと同時にガツンと真夏になった。

涼しい話でも書こうと思っていると、子供の頃を想い出した。



俺が産まれたのは大阪市内で、小学３年の時に奈良県に引っ越した。

引っ越した場所は、一戸建て住宅が建ち並ぶ住宅地で、そこに住む人のほぼ全ては大阪から引っ越してきた人達だった。
だから一緒に登校した同級生達は皆地元で産まれた子では無く、大阪の子供達だった。

ある年の夏休みに、そんな仲間達と空き地で野球か何かをやっていて、以前住んでいた大阪の話題になった。
仲間の中では最年長の人が、比較的近く、大阪府でも奈良よりの場所から引っ越してきていて、プールの話になり、皆でそのプールに行ってみようという事になった。
駅で切符を買って、ワイワイ電車に乗り込んで…確か関西線の柏原駅からバスに乗った記憶がある。
目的の停留所の手前でボタンを押すんだけど、全員で何度も押していると運転手さんが怒っていた…到着したのはいつも電車から見えて通り過ぎていた大きなプールだった。
もちろん、奈良の小学校にもプールはあったけど、比較にならないほど広かった。
今、Googleの地図で探したけど見つからないので、無くなったんだと思う。

ギンギンに晴れた日で、大騒ぎで遊んでクタクタに疲れた時、プール内にあった売店でうどんを食べた…大して美味しいうどんでは無かったと思うが、喉が渇いてお腹が空いていたから、最高に美味かった…あの生き返るような美味しさは今でも鮮明に覚えている。

始めて訪れた街の、広いプールは最高だった。

その後も泳ぐのが好きで色んなプールに行った。

子供の頃は、夏はプールだったのだ。