トリニダードVSバルガス [アナログメディアのデジタル化計画]
清銀ボクシング・レジェンド
パウンド・フォー・パウンド決定戦
この試合は世界中のボクシングファンが待ちに待った、まさにパウンド・フォー・パウンド決定戦だったと思う。
パウンド・フォー・パウンドを決めるというのが机上の空論である事は判っているが、今回紹介するトリニダードVSバルガスはまさにそんな様相だった。
パウンド・フォー・パウンド決定戦に条件があるとすれば、それは誰が誰と戦うかとかのカードの問題もあるが両者が戦う「タイミング」が重要だと思う。
例えば、タイソンが東京でダグラスにまさかのKO負けを喰らう寸前までは、タイソンとホリフィールドとの戦いがパウンド・フォー・パウンド決戦だっただろうが、それから何年も経った後で実際に両者がグローブを交えた時は誰も2人の戦いを最強決定戦とは言わなかった…ルイスやクリチコ兄弟も居たから最強同士の戦いと呼ぶには厳しかった。
スーパーマッチと呼ばれるビッグイベントには「一体どっちが勝つんだろう?」という以前に「負ける姿が浮かばない」という無敗の選手達が登場する…1990年代ではリカルド・ロペスがそうだったし、2012年現在でならメイウエザーだろう…倒される場面を想像できない。
今回紹介する2人のチャンピオンは、この時まさにそんな負ける姿が浮かばない無敵の雰囲気を漂わせていた。
フェリックス TITO トリニダードは1999年強豪オスカー・デ・ラ・ホーヤとの無敗対決を制し、WBC世界ウェルター級王座を獲得。
翌2000年には、アトランタ五輪金メダリストの超強豪デビット・リードに判定勝ちし、WBA世界スーパーウェルター級王座を獲得し、2階級制覇に成功、38戦全勝31KOのチャンピオン。
戦って勝ち進んだ対戦相手がどれも超強豪だっただけに、中量級の最強はトリニダードだという声は多かった。
一方悪童と呼ばれているフェルナンド・バルガスは無類のスタミナと脅威のハードパンチャー。
1998年ヨリボーイ・カンパスを下してIBFスーパーウェルター級王座を獲得、ハワード・クラークやロナルド・ライト、アイク・クオーティーなどの超強豪を退け5度の防衛中で、20戦全勝18KOのチャンピオン。
2000年12月2日にアメリカネバダ州ラスベガスにあるマンダレー ベイ リゾート アンド カジノで行われた両チャンピオンの対決は、まさにパウンド・フォー・パウンド同士の対決と呼ぶに相応しかった。
WOWOWエキサイトマッチ、実況は高柳アナに安江真由美さん、解説はジョーさんに浜田さんのお二人。
両者のリングイン、まずはバルガスが壁をぶち壊して現れた!
表情が硬いバルガスに対して、何度もビッグマッチをやってきたトリニダードは余裕の表情でリングイン。
話題のカードだけにリングサイドはセレブが一杯で、タイソンもやってきた。
リングアナウンサーはお馴染みジミー・レノンJr。
捌くレフリーはジェイ・ネイディさん。
試合前の様子は、身体が大きくなり最早スーパーウエルターでも減量が厳しいトリニダードに対し、破竹の連勝街道を突っ走るバルガスの勢いの方が上回っていた。
ムチの様にしなるパンチで相手を鮮やかにノックアウトするトリニダードに対し、バルガスは脅威のスタミナからの重いパンチの手数で戦うスタイル。
試合は1Rいきなりトリニダードが2度のダウンを奪い、試合が決まりかけるが、バルガスは脅威の回復力で持ち直し4Rには逆にダウンを奪った。
最初のダウンは見事な左フックだった!
2度目のダウンを奪いコーナーに上るトリニダード!ここで試合終了かと思った
4Rにはバルガスがダウンを奪った!
その後はお互いにローブローによる減点があったりしたものの、ポイントはトリニダードが稼ぎ終盤はバルガスはKOでしか勝てない状況になる。
試合後半は白熱した両者のファイトにゴング後は毎ラウンドスタンディングオベーションが起きた
拍手するロイ・ジョーンズJr
試合はトリニダード有利のまま最終回、トリニダード強烈な右ストレートを決め、バルガスがそれまで警戒していた目線を左フックから右ストレートに変えた瞬間、トリニダードの強烈なカウンターの左フックが炸裂し、バルガスダウン。
バルガス何とか立ち上がるも、再び左フックをチョンと合わされてダウン…勝負あったという雰囲気だが、ネイディレフリーは試合続行。
バルガス何とか最後まで立ち続けようと粘るが、トリニダードの強烈な右ストレートを浴びてダウン、試合終了となる。
場内は興奮した観客が総立ちで拍手し、両者の健闘を称えた。
両者とも顔を腫らしての死闘だった。
こういうビッグカードは意外に大差が付いたり、噛み合わずに盛り上がらなかったりしがちだが、試合後半ポイントで有利だったトリニダードは足を使ってボクシングしても良かった。
しかし、これだけの観客の前で、観客が望むKO決着をやってのけた…相手の実力を考えればナカナカ出来る事ではないが、それが出来るのがスーパースターなんだと思う。
この試合の勝利の瞬間、清銀拳闘研はテレビの前でパウンド・フォー・パウンドはトリニダードに決定していたのだ。
パウンド・フォー・パウンド決定戦
この試合は世界中のボクシングファンが待ちに待った、まさにパウンド・フォー・パウンド決定戦だったと思う。
パウンド・フォー・パウンドを決めるというのが机上の空論である事は判っているが、今回紹介するトリニダードVSバルガスはまさにそんな様相だった。
パウンド・フォー・パウンド決定戦に条件があるとすれば、それは誰が誰と戦うかとかのカードの問題もあるが両者が戦う「タイミング」が重要だと思う。
例えば、タイソンが東京でダグラスにまさかのKO負けを喰らう寸前までは、タイソンとホリフィールドとの戦いがパウンド・フォー・パウンド決戦だっただろうが、それから何年も経った後で実際に両者がグローブを交えた時は誰も2人の戦いを最強決定戦とは言わなかった…ルイスやクリチコ兄弟も居たから最強同士の戦いと呼ぶには厳しかった。
スーパーマッチと呼ばれるビッグイベントには「一体どっちが勝つんだろう?」という以前に「負ける姿が浮かばない」という無敗の選手達が登場する…1990年代ではリカルド・ロペスがそうだったし、2012年現在でならメイウエザーだろう…倒される場面を想像できない。
今回紹介する2人のチャンピオンは、この時まさにそんな負ける姿が浮かばない無敵の雰囲気を漂わせていた。
フェリックス TITO トリニダードは1999年強豪オスカー・デ・ラ・ホーヤとの無敗対決を制し、WBC世界ウェルター級王座を獲得。
翌2000年には、アトランタ五輪金メダリストの超強豪デビット・リードに判定勝ちし、WBA世界スーパーウェルター級王座を獲得し、2階級制覇に成功、38戦全勝31KOのチャンピオン。
戦って勝ち進んだ対戦相手がどれも超強豪だっただけに、中量級の最強はトリニダードだという声は多かった。
一方悪童と呼ばれているフェルナンド・バルガスは無類のスタミナと脅威のハードパンチャー。
1998年ヨリボーイ・カンパスを下してIBFスーパーウェルター級王座を獲得、ハワード・クラークやロナルド・ライト、アイク・クオーティーなどの超強豪を退け5度の防衛中で、20戦全勝18KOのチャンピオン。
2000年12月2日にアメリカネバダ州ラスベガスにあるマンダレー ベイ リゾート アンド カジノで行われた両チャンピオンの対決は、まさにパウンド・フォー・パウンド同士の対決と呼ぶに相応しかった。
WOWOWエキサイトマッチ、実況は高柳アナに安江真由美さん、解説はジョーさんに浜田さんのお二人。
両者のリングイン、まずはバルガスが壁をぶち壊して現れた!
表情が硬いバルガスに対して、何度もビッグマッチをやってきたトリニダードは余裕の表情でリングイン。
話題のカードだけにリングサイドはセレブが一杯で、タイソンもやってきた。
リングアナウンサーはお馴染みジミー・レノンJr。
捌くレフリーはジェイ・ネイディさん。
試合前の様子は、身体が大きくなり最早スーパーウエルターでも減量が厳しいトリニダードに対し、破竹の連勝街道を突っ走るバルガスの勢いの方が上回っていた。
ムチの様にしなるパンチで相手を鮮やかにノックアウトするトリニダードに対し、バルガスは脅威のスタミナからの重いパンチの手数で戦うスタイル。
試合は1Rいきなりトリニダードが2度のダウンを奪い、試合が決まりかけるが、バルガスは脅威の回復力で持ち直し4Rには逆にダウンを奪った。
最初のダウンは見事な左フックだった!
2度目のダウンを奪いコーナーに上るトリニダード!ここで試合終了かと思った
4Rにはバルガスがダウンを奪った!
その後はお互いにローブローによる減点があったりしたものの、ポイントはトリニダードが稼ぎ終盤はバルガスはKOでしか勝てない状況になる。
試合後半は白熱した両者のファイトにゴング後は毎ラウンドスタンディングオベーションが起きた
拍手するロイ・ジョーンズJr
試合はトリニダード有利のまま最終回、トリニダード強烈な右ストレートを決め、バルガスがそれまで警戒していた目線を左フックから右ストレートに変えた瞬間、トリニダードの強烈なカウンターの左フックが炸裂し、バルガスダウン。
バルガス何とか立ち上がるも、再び左フックをチョンと合わされてダウン…勝負あったという雰囲気だが、ネイディレフリーは試合続行。
バルガス何とか最後まで立ち続けようと粘るが、トリニダードの強烈な右ストレートを浴びてダウン、試合終了となる。
場内は興奮した観客が総立ちで拍手し、両者の健闘を称えた。
両者とも顔を腫らしての死闘だった。
こういうビッグカードは意外に大差が付いたり、噛み合わずに盛り上がらなかったりしがちだが、試合後半ポイントで有利だったトリニダードは足を使ってボクシングしても良かった。
しかし、これだけの観客の前で、観客が望むKO決着をやってのけた…相手の実力を考えればナカナカ出来る事ではないが、それが出来るのがスーパースターなんだと思う。
この試合の勝利の瞬間、清銀拳闘研はテレビの前でパウンド・フォー・パウンドはトリニダードに決定していたのだ。
2011-09-22 23:52