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Gary Moore逝く [音楽]

ヒーローの天国への旅立ち[もうやだ~(悲しい顔)]

また1人、俺が大好きだったハードロック界のヒーローがあっけなくヴァルハラに旅立った…ご冥福をお祈りする。

ゲイリーに関してはPhil LynottやCozy Powellを絡めたコメントは既にネット界に溢れているので、ありきたり過ぎるので止めておく。

ゲイリー・ムーアは過去に当ブログでも取り上げていた


ゲイリーの死はショックだけど、まぁ、そろそろ俺もそういう年齢になってきたという事で、人の事より明日は我が身という事なんじゃないかな。
ロックはクラシックなどと違って歴史が浅く、ハードロックとなれば1970年以降だから寿命で亡くなる人は少なかったけど、そろそろ順番にバタバタ来るんじゃないかな。


ゲイリー・ムーアといえば、まずギターの速弾きという価値観を高めた偉人だったと思う。
それまでにも元祖速弾きと言われたトニー・アイオミやリッチー・ブラックモアとかがいたけど、速さで言えばゲイリーと比べれば問題にならず、テクニックもゴマカシの入った雰囲気重視だったが、ゲイリーは凄まじいテクニックを持って速く弾いた。

しかし純粋なホワイトブルース上がりのハードロック系ギタリストというよりは、コラシアム2などでジャズのニュアンスを取り入れたりしていたので、ジェフ・ベック系の孤高のソロギタリストという雰囲気だった。

ドラムではコージー、ベースではニール・マーレイやボブ・ディズリーとか、キーボードではドン・エイリーなどは、何処かのバンドに加入しても「どうせ直ぐに辞める」と思わせ、事実そうなるんだけど、ゲイリーにおけるシン・リジィも同じだった。


名曲「パリの散歩道」は、スティーヴィー・ワンダー作曲の「哀しみの恋人達」というジェフベックが弾く曲と比較されて「弾きすぎ」と揶揄されたりしたが、間違いなくロイ・ブキャナンの「メシアが再び」と並んで、美しいギターインストの3大バラードに入ると言えるだろう。

ゲイリーの有名な6連符の超高速繰り返しは、ハードロックギターの技巧のレベルをワンランク上げたと断言できる。
当時ギターを手にするハードロックキッズにとってこのフレーズは、腕を試される大きなハードルとして立ちはだかった。

ゲイリー本人は速弾きに関する自身への中傷を「俺は感情を速さで表している」とやりかえした…文句があるなら弾いてみろ!だ。

俺の持論「速く弾ける奴は、その気になれば遅く弾くことも出来るが、遅くしか弾けない奴は速く弾くことは出来ない」というのがあるが、ゲイリーは正に強引に力業で音符をねじ込む「鬼神の速さ」だった。

またギター・サウンドも独特で、アンプから出る音の大きさは凄かったらしい。
最近の来日でも、ステージ上のアンプの生音がデカ過ぎて他は何も聞こえない世界だったそうで、客席からはドラムが全く聞こえず当てブリ状態だったそうだ。
そういう別次元な爆音でも弾けてしまうんだから、たたき上げの凄腕のギタリストだ。

ドンドン天国側にいるミュージシャンの方が充実していくね…。

それに反比例して現世側は…ドンドン寂しくなるのだ。

本日のにゃんこ/ちこちゃん
110208
110208 posted by (C)taityo