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セッション大会に行ってきた! [バンド関係]

今回は地元所沢で、お題は「レインボー」[電車]

 

とりあえずジャズベースを持ち込んだ。
スタジオに入ると、俺が地球上で最も嫌いなトーレス・エリオットのアンプが待っていた。
もう、この時点で出音の事は全て諦めた。
これまでも何度かいじくり回したけど、このアンプだけは煮ても焼いても喰えない。
低音の音圧は凄く出るんだけど、音の輪郭がハッキリ出ず音程感が判りにくい。

でも、以前使った事があるスタジオだったので、このことは事前に判っていた。
以前はベースアンプを借りた…俺が最も好きなアルビットを借りた…国産アンプだけど、俺の知識ではこれ以上のアンプは無い。

久しぶりにトーレスを鳴らしてみたが、感想はこれまでと全く変わらなかった。
でも、レインボーだから、特にクッキリした音を出す必要も無い…出せば逆にレインボーっぽく無くなる。
という事で、どうせなら低音を出すか…と前向きに取り組んでみた。

今回持ち込んだコンプもそれなりに頑張ったと思う…思うというのもトーレスだから全然判らないんだ。

集まったメンバーは、全員がこの日初顔合わせで、皆良い人達だった。
ギターの人はリッチーの機材マニアで、古いオープンリールやアンプを持ち込んでおられたが、正直アンティークなものが見れた以外にこれという収穫は無かった。
次々と搬入する骨董品の数々から出た音を聞いて判ったと言えば、当時の機材は今の時代では使えないという事が判った…ノイズが凄い。
よく考えると、今、リッチーが現れて当時のギターを弾いても話題にもならないと思う…やはり当時「あれをやった」から天才だし、凄かったんだと思う。
コピーバンドは突き詰めれば、当時に極力戻ろうとする行為で、ギターさんの行った事は基本的に正しい。
当時の機材に拘る為にわざわざエレベーター無しの4階まで運搬した情熱には頭が下がった…いや、普段観ようったって楽器屋にも無い珍しいモノを見せて貰って良かった。

しかし、セッティングに40分もかけられると、音出す前に黄昏れた…でも、そういうのも偶には悪くない。
ギターの人は「オープンリールのテープなんてまだ売ってるんですか?」とかの質問にも、丁寧に答えて頂いた。
俺もリッチー命だったから、ある意味今でもリッチーにドップリな彼が羨ましかったし、大汗かいてスタジオにある備品マーシャルのキャビネットと同じのをわざわざ家から持ってきて運び入れる彼が微笑ましかった。
でも、…正直、俺がこれまで見たどのリッチー狂より機材はリッチーだったけど、見た中の誰よりもダントツで下手だった。
ま、レインボーのコピーバンドなので「リッチーが売り」だから、これはとても残念だった。

残念と言えば今回はキーボードが見つからず、4人編成だったのも残念だった。
やはりレインボーはオルガンがいなきゃ話にならないね…どの曲やっても全然レインボーにならない。
でも、正直セッション系のコピーバンドで、レインボーをまもとに弾く本格的なキーボードは永久に見つからないと思う。
ズバリ言うと、居ないね。

でも、ネットのメン簿でメンバーを集める事も…一通りやってみたけど、大体の中身が判ってきた。

皆が知ってるロック入門編みたいな「簡単なお題」だと、本当の昨日楽器買いましたみたいな完全素人さんが来ちゃうし、お題をマニアックにすると演奏が付いてこない。

しかし、ネットのメン簿の現実のレベルは「演奏のテクニック」とかの次元よりもっと低いところにあって、今回セッションを主催されたギターさんも、応募者からの捨てメアドでのやりとりで、突然音信不通など苦労された様だし、これまで知り合ったセッションでも、スタジオ当日のドタキャン〜音信不通なんて「当たり前」らしい。
だから、今回はキーボード以外のメンバーが全員当日スタジオに現れただけでも、充分成功と言えると思う。

今回のセッションに参加さて頂いて思ったのは、ベースは趣味なんだから、楽しめない様ではやっても意味が無い…とベーシストとしては挫けそうになった。
でも、今回のセッションでご一緒した、ドラムの人が気に入った!

俺も結構マニアックに完全コピー体制で臨んだんだけど、ドラムの人も俺がベースを弾きながら聞いた限り完全コピーだった…これって意外と覚えて来ねぇ奴が多い…今月の初めの池袋のセッションなんて、皆が曲の進行すら覚えていないので、次々と順番に演奏が止まるのを、俺が誰が何をやらかそうが無視してベースを弾き続けたから何とか「最後まで行った」。

だから、今回は覚えていったオカズがドラムとシンクロしてベース弾きとして凄く楽しかった。
俺はその場で適当にやるアドリブが嫌いなので、ベースとドラムがシンクロすると、「よし!次のオカズもガッツリ合わせるぞ!」とやり甲斐が産まれた…これはベーシストとしては始めての経験だった。
セッション解散後2人で一緒に茶を飲み、アレコレ話した…向こうも俺を気に入ってくれたみたいで良かった。

ベースを担いで様々な場に出向いたが、「気に入った人」はこれが始めて!
だから、ネットの募集でも出来る奴は、居るところには居る。
とりあえず、やるからにはコピーだろうがオリジナルだろうが、人が驚く程入れ込んだのがやりたい…その方が楽しいから。
もし今回のセッションのメンバーが、目を瞑ればリッチーとロニーかもと思える人達であれば、俺達2人のリズム隊も結構良い線行っていたと思うし、セッション後に、次回何をやろうか?とかの夢の続きもあったと思う。

とにかく今回は優秀な人と知り合いになれて有意義な一日だったのだ。